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コラム:「困難に立ち向かう」ストレスレスな映画3選

コラム:「困難に立ち向かう」ストレスレスな映画3選

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仕事や人間関係など、何かとストレスの溜まりやすい現代だからこそ、家のなかではお気に入りのチェアに座って心身ともにリラックスしながら有意義な時間を過ごしたいもの。そんなくつろぎの時間に欠かせないものといえば、何といっても良質な映画ではないでしょうか。そこで、1人でも家族とでも自宅で楽しめて、心がほぐれるような“ストレスレスな映画”を毎回テーマに合わせてご紹介します。

今回のテーマとなるのは、「困難に立ち向かう」ストレスレスな映画。5月から6月にかけては気分が落ち込みやすいと言われる時季だけに、士気を高めてくれるオススメの映画を3つご紹介します。

Text: Masami Shimura Edit: F.M.J. magazine

『英国王のスピーチ』

『英国王のスピーチ』/2012年8月2日/英国王のスピーチスタンダード・エディション/1,429円(税別)/発売元:ギャガ・販売元:ハピネット/© 2010 See-Saw Films. All rights reserved.
『英国王のスピーチ』/2012年8月2日/英国王のスピーチスタンダード・エディション/1,429円(税別)/発売元:ギャガ・販売元:ハピネット/© 2010 See-Saw Films. All rights reserved.

国王だって悩みはある!身分を超えた友情が支えた感動の実話!

はじめにご紹介するのは、『英国王のスピーチ』。先日、ヘンリー王子とメーガン妃の結婚式が行われ、世界中から注目を集めている英国王室ですが、そのシンボルともいえる存在といえば、英国史上最長となる在位66年を誇るエリザベス女王。本作の主人公となるのは、その父にあたるジョージ6世です。

まだ国王になる前にさかのぼって物語は始まりますが、彼にとって最大の悩みは吃音。さまざまな治療法を試すも、改善の兆しが見えることなく、心が折れそうになってしまうジョージ6世ですが、妻が見つけた風変わりな言語療法士ローグとの出会いによって徐々に変わっていく様子が描かれています。
いまでこそ、英国王室も親しみやすい存在ではあるものの、当時は王室と平民の間には大きな隔たりもあったはず。本来なら出会うはずのなかった2人ですが、いつしか身分を超えた絆が生まれ、友人ならではの微笑ましいやりとりは見どころです。

男同士の友情、夫婦の愛情が存分に味わえる本作。克服することは不可能と思われていたトラウマでも、国民のため、家族のため、そして自分のために努力を惜しまないジョージ6世からは、神格化された国王ではなく、人間らしさを感じられるもの。自らのすべきことを理解し、「国のトップとは何か」ということに真摯に向き合う姿は、いまの時代にこそ必要なリーダー像といえるかもしれません。本作でアカデミー賞主演男優賞に輝いたイギリスを代表するコリン・ファースの名演とともに必見です。


『ハドソン川の奇跡』

『ハドソン川の奇跡』/ブルーレイ ¥2,381+税/DVD ¥1,429 (税別)/ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント/(C) 2016 Warner Bros. Entertainment Inc. and Ratpac-Dune Entertainment LLC. All rights reserved.
『ハドソン川の奇跡』/ブルーレイ ¥2,381+税/DVD ¥1,429 (税別)/ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント/(C) 2016 Warner Bros. Entertainment Inc. and Ratpac-Dune Entertainment LLC. All rights reserved.

英雄から容疑者へ!? 航空史上、類をみない事件を実写化!

続いては、こちらも実話を映画化した『ハドソン川の奇跡』です。2009年1月15日、世界中を駆け巡ったのはニューヨークのマンハッタンにあるハドソン川に飛行機が不時着したというニュース。川面に浮かぶ飛行機の上に多くの乗客が立ち尽くす光景を覚えているという人も多いのでは? 当時、日本でも大きく報道されましたが、本作ではその裏に隠された知られざる真実を生々しく映し出しています。興味深いのは、事故の当日に機内で何が起きたかをただ追求するのではなく、その後どのような現実が待ち受けていたのかということについても見ることができるところです。

その事実とは、ヒーローと呼ばれたサリー機長が、国家運輸安全委員会によってまるで容疑者のような扱いをされる事態に陥っていたということ。155人もの命を救ったにも関わらず、なぜそのような状態に追い込まれてしまったのかが、機長の苦悩とともに描かれています。

そのなかで揺らぐことのなく彼を支えたのは、仕事仲間や家族との信頼関係。サリー機長を演じたトム・ハンクスは、周囲が驚くほどに本人そっくりに扮し、微妙な心情とともに完全再現しています。そんな徹底した役づくりにさらなるリアル感を与えたのは、実際の事件関係者も出演しているからこそ。救助隊や警察など、脇を固めているのは役者ではなく、当時その場にいた人たちが本人役として多数出演しているというのも驚きです。

本作を手掛けた巨匠クリント・イーストウッド監督のこだわりと、名優の熱演とか生み出した力強い作品。“奇跡”というよりは、豊かな経験による的確な判断と冷静さが導き出した“当然の結果”だったと誰もが感じるはず。わずか208秒の間に一体何が起きたのか、手に汗握る瞬間を覗き見てください。


『オデッセイ』

『オデッセイ』DVD発売中/¥1,419(税別)/20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン/©2016 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
『オデッセイ』DVD発売中/¥1,419(税別)/20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン/©2016 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

どんな逆境も乗り越える!驚愕のサバイバル方法に学ぶ精神力の強さ!

そして最後は、マット・デイモン主演の『オデッセイ』です。登場するのは、人類による有人火星探査ミッションを行う優秀なクルーたち。ところが、作業の途中、突然の嵐に巻き込まれ、宇宙飛行士のひとりであるワトニーだけが火星に取り残されてしまいます。次に有人機が来るのは、なんと4年後。食料も酸素も水も足りないなか、ワトニーがいかにして生き延びようとするかが描かれたSFサバイバル作品です。

劇中で思わず釘付けになってしまうのは、限られた物資で試行錯誤するワトニーの姿。専門知識なしにはなし得ない手段ではあるものの、子どものころの実験を彷彿とさせるような方法には観客をワクワクさせるものばかり。
とはいえ、ワトニーを突き動かしているのは生きることを諦めない気力や生命の持つ可能性。そして、自分の帰りを待ってくれている人たちへの愛情です。どんなに離れていても、ひとりで生きている人なんていないもの。そばにいることが当たり前だと思っている人に対しても、改めて感謝の気持ちが芽生えてくるはずです。

さらに、監督を務めた名匠リドリー・スコットといえば、現在公開中の最新作『ゲティ家の身代金』でも注目を集めているところ。なぜなら、主要人物を演じたケヴィン・スペイシーが公開1か月前にセクハラ疑惑を理由に降板。一時は公開中止の危機にまで追い込まれるものの、急遽代役を立てて再撮影を行い、なんとゴールデングローブ賞やアカデミー賞へのノミネートをはたすことに。まさに映画さながらの展開ですが、監督自身が困難に打ち勝つ精神力を持っている人物だからこそ、本作でも最後まで屈しない強さを持ったキャラクターに説得力を持って描くことができたのだと納得です。

気持ちが上がらないときこそ、本作が背中を押してくれるはず。どんな苦境でも乗り越えれば、そこには新たな世界が広がっているものなのです。


以上、困難に立ち向かう主人公を描いたオススメの映画3選をご紹介しました。これから梅雨のシーズンに入るとさらにジメジメとしがちですが、彼らの姿を見ればそんな気分も吹き飛んでしまうこと間違いなしです!

ライター/志村昌美(しむら・まさみ)_映画宣伝マンとして洋画や邦画の宣伝に携わったのち、ライターに転向。イタリアとイギリスへの留学経験から日・英・伊・仏のマルチリンガルを目指しつつ、映画紹介やインタビューなどを中心に女性向けサイトやエンタメ系メディアで執筆中。
ライター/志村昌美(しむら・まさみ)_映画宣伝マンとして洋画や邦画の宣伝に携わったのち、ライターに転向。イタリアとイギリスへの留学経験から日・英・伊・仏のマルチリンガルを目指しつつ、映画紹介やインタビューなどを中心に女性向けサイトやエンタメ系メディアで執筆中。
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