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コラム:ストレスレスな旅「心身を解き放つ南アフリカ、大自然への旅」

コラム:ストレスレスな旅「心身を解き放つ南アフリカ、大自然への旅」

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家でお気に入りのモノに囲まれ、心地よい空間を作ることは、日常生活においてストレスレスになる近道ですが、時に非日常な環境でストレスレスになる方法と言えば、断然「旅」でしょう。見知らぬ土地に行き、美しい景色やローカルの食、そこで暮らす人々やカルチャーに触れたり、体験すること―――「旅」は、心地よい解放感と非日常の世界での経験を与えてくれるとともに、新しい自分に気づいたり、何かを生み出したりするきっかけも与えてくれます。ここでは、そんないつか行ってみたい、極上のストレスレスな「旅」や旅を通じてできる「体験」をご紹介します。

Text & Photo: Kazumi Serizawa Edit: F.M.J. magazine

四国より広大な野生の王国へ

延々と続く大地、そこを駆け抜けるインパラや目の前を横切るバッファローの群れ、樹の陰で寄り添う象の親子。やがて辺りは夕日に染まり、野生動物たちの声が夜の帳にこだまする……。自然を楽しむ旅のスタイルはたくさんありますが、そんなダイナミックな風景の中で過ごす南アフリカのサファリ体験ほど、心を解放し、好奇心を刺激し、そして旅心を満足させてくれるものはないでしょう。

「サファリ」は、雄大な自然に生きる野生動物を間近で観察するアクティビティのこと。なかでも、屋根も壁もないオープンカーに乗り、ブッシュのなかで野生動物を探す「ゲームドライブ」は、南アフリカならではのサファリのひとつです。動物が活動している場所や時間帯を熟知するレンジャーのナビゲートで行なわれるので、野生動物にぐっと近づけるうえ、危険な目にあう心配もありません。

ゲームドライブの代表的なスポットといえば、南アフリカ北部にあるクルーガー国立公園。四国がすっぽりと収まるほど広大な面積の中に多種多様の動物が生息する、この国最大の鳥獣保護区です。

今でこそ野生の王国そのものの風景を見せるここも、かつては趣味のハンティングや毛皮交易を目的に動物が乱獲される場所だったといいます。1898年、トランスヴァール共和国(現在の南アフリカ共和国の北部)の大統領だったポール・クルーガーが、現状を嘆き一帯を保護区に指定。後にエリアが拡大されて以来、120年以上にも亘って動物たちの平和が保たれているのです。自然を守る南アフリカの人々の姿勢にも、感嘆させられます。

雄大な自然の営みを前に心を解放する

クルーガー国立公園の近隣にはいくつかの私営動物保護区があります。私営といっても、けっしてフェンスで囲まれた人工的な環境ではなく、動物たちは双方を自由に行き来しています。

大人が時間とコストかけてはるばる南アフリカまで行くのなら、私営動物保護区内にある贅沢なロッジに泊まり、プライベートカーでゲームドライブ三昧をする旅がおすすめです。その理由は、国立公園より規制が少ない私営動物保護区ならではの、ダイナミックな体験ができるから。レンジャーの判断で道なき道を進み、動物を探し、大自然と一体化したかのようなロッジで過ごす時間は、日頃の忙しさを忘れさせてくれます。

ある日のゲームドライブで出会ったのは、獲物にありつくライオンの一家。獲物は、つい数時間前まで大地を走っていたバッファローだと、レンジャーが教えてくれました。一見、残酷な野生の世界を見てしまったかのような気持ちにもなりますが、無駄な狩りをせず、必要なときだけ獲物をとらえるライオンにとって、これは命を繋ぐための数日ぶりの食事。そんな自然の営みを見ていると、日頃気にかけている悩みなどちっぽけに感じてしまうから不思議です。

ゲームドライブが行なわれるのは、動物たちが活発に動く早朝と夕方。途中、南アフリカ産のルイボスティーがサービスされるティータイムがあったり、大自然の中でワインを飲みながらサンセットを眺める「サンダウナー」が用意されていたりと、心をくすぐる“仕掛け”もたくさん用意されています。

よりワイルドに、よりラグジュアリーに

ロッジのゲストルームは、独立したヴィラタイプが一般的。プライバシーが守られているうえ、隠れ家的な雰囲気にも心がくすぐられます。天蓋付きのベッドや快適なソファ、広々としたバスタブ、上質なアメニティー、心地よい眠りのためのターンダウンサービス、リキュールやワインが置かれたミニバー・・・・・・と、部屋の中には極上の環境が整っています。また、ロッジによってはスパを併設しているところも。「ブッシュの中のお籠り」は退屈することがありません。

食事は自然の風を感じる心地よいダイニングで。野菜や肉など南アフリカは食材が豊富なうえ、多民族国家なのでメニューも豊富です。料理とともに味わうのは、南アフリカ産ワイン。ベリー系の香りが印象的なピノタージュ、フレッシュで心地よい飲み口のシュナンブランなど、さまざまなブドウ品種のワインが揃っています。

この地で過ごす時間は、ただ贅沢、というだけではありません。日常ではけっして味わうことのない開放感に浸り、大自然の営みを学び、たっぷりとワイルドライフを楽しむ時間は、かけがえのないもの。時間に追われることなくゆっくりと自分を見つめなおしたり、リラックスしながら自然に溶け込むことができる南アフリカは、まさにストレスレスな旅先だと思います。

旅行ライター/芹澤和美(せりざわ・かずみ)_編集職を経て、1996年、中国・上海へ短期留学。帰国後、フリーランスの旅行ライターとして活動。主なフィールドは、98年から通い続けているマカオや、中国語圏、アジア、中米、南アフリカ。主に、旅行雑誌やカード会員誌、機内誌、新聞などで国内外の旅行記事や紀行文を掲載。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。
旅行ライター/芹澤和美(せりざわ・かずみ)_編集職を経て、1996年、中国・上海へ短期留学。帰国後、フリーランスの旅行ライターとして活動。主なフィールドは、98年から通い続けているマカオや、中国語圏、アジア、中米、南アフリカ。主に、旅行雑誌やカード会員誌、機内誌、新聞などで国内外の旅行記事や紀行文を掲載。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。
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