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コラム:ストレスレスな旅の目的地。人生で一度は訪れたい、日本の美術館5選

コラム:ストレスレスな旅の目的地。人生で一度は訪れたい、日本の美術館5選

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気温も下がり、秋の深まりを感じるこの頃。旅をして芸術に触れるのに心地よい季節が到来しました。日本国内の旅先には世界でも注目度の高い美術館が多く点在します。今回は、その中でも特に建築やロケーションが美しい美術館を厳選し、ご紹介。日本が誇る“ストレスレスになれる”美術館、ぜひ一度は訪れてみたいものです。

Text: Madoka Takano Edit: F.M.J.magazine

#01 金沢21世紀美術館

“まちに開かれた公園のような美術館”

今年で開館15周年を迎える金沢21世紀美術館は、「新しい文化の創造」と「新たなまちの賑わいの創出」を目的に2004年に開設された美術館です。金沢市の中心部に位置し、様々な出会いや体験ができる「まちに開かれた公園のような美術館」をコンセプトとしています。

設計は、「建築界のノーベル賞」ともいわれるプリツカー賞(2010年)など数多くの賞を受賞している妹島和世と西沢立衛(SANAA)が手がけています。どこからでも人々が訪れることができるよう、正面や裏側という区別のない円形デザインで、建物が街と一体になるよう設計。また外壁や建物内の壁面の多くにガラスを採用することで、開放感と、内部と外部など異なる空間にいる者同士が互いの様子や気配を感じ取ることができる、出会いの感覚も演出されています。

レアンドロ・エルリッヒ《スイミング・プール》2004年 金沢21世紀美術館蔵 撮影:渡邉修 写真提供:金沢21世紀美術館
レアンドロ・エルリッヒ《スイミング・プール》2004年 金沢21世紀美術館蔵 撮影:渡邉修 写真提供:金沢21世紀美術館

恒久展示作品には、美術館テーマの「新しい文化の創造」にもあるよう、海外作家による1998年以降に制作された新しい作品を多く展示しています。デンマーク生まれ、オラファー・エリアソンの「カラー・アクティヴィティ・ハウス」やアルゼンチンのレアンドロ・エルリッヒの作品「スイミング・プール」、スイスのピピロッティ・リストによる「あなたは自分を再生する」フランスのパトリック・ブランによる「緑の橋」などは無料で見学できるのも魅力です。

パトリック・ブラン《緑の橋》 2004年 金沢21世紀美術館蔵 撮影:中道淳/ナカサアンドパートナーズ 写真提供:金沢21世紀美術館
パトリック・ブラン《緑の橋》 2004年 金沢21世紀美術館蔵 撮影:中道淳/ナカサアンドパートナーズ 写真提供:金沢21世紀美術館
ピピロッティ・リスト《あなたは自分を再生する》2004年 金沢21世紀美術館蔵 撮影:木奥惠三 提供:金沢21世紀美術館
ピピロッティ・リスト《あなたは自分を再生する》2004年 金沢21世紀美術館蔵 撮影:木奥惠三 提供:金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館
所在地:石川県金沢市広坂1-2-1
開館時間:展覧会ゾーン:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)/ 交流ゾーン 9:00~22:00
休館日:月曜(休日の場合は直後の平日)、年末年始
入館料:交流ゾーンは無料、展覧会ゾーンは各展覧会によって異なる。
TEL:076-220-2800

#02 佐川美術館

“水庭に浮かぶようにたたずむ建築美”

佐川美術館は、佐川急便が創業40周年記念事業の一環として1998年に開館しました。琵琶湖のほとり、遠くに比叡山・比良山を仰ぐ風光明媚な地に位置する佐川美術館は、水庭に浮かぶようにたたずむ3棟の建物が美しい美術館です。四季のうつろいのなかでさまざまな表情を見せる、自然美との調和に配慮されたその建築美は多方面で高い評価を受けています。

常設展示としては日本を代表する日本画家の平山郁夫、彫刻家の佐藤忠良、陶芸家の十五代吉左衞門・樂直入の作品をコレクションしています。

なかでも見どころは、2007年に竣工した樂吉左衞門館。陶芸家・樂直入が自らの作品と茶の湯空間を演出しています。千利休の「規矩作法 守りつくして 破るとも 離るるとても 本をわするな」からきた言葉「守破離(しゅはり)」をコンセプトに、美術館としては珍しい水庭に埋設された地下展示室と、水庭に浮かぶように建設された茶室の2つで構成されています。

樂吉左衞門館では、茶室見学のガイドツアーのほか、来館者の希望により2010年度から広間でお茶を飲める茶会も行われており、茶道を習っていない人でも気軽に楽しむことができます。

佐川美術館(Sagawa Art Museum)
所在地:滋賀県守山市水保町北川2891
開館時間:9:30〜17:00
休館日:月曜(祝日にあたる場合はその翌日)、展示替休館、年末年始
入館料:1,000円 茶室見学:1,000円(入館料別途・要予約)
TEL:077-585-7800

#03 MIHO MUSEUM

“建築家I.M.ペイによる現代の桃源郷”

MIHO MUSEUMは、1997年に創立者 小山美秀子氏が40年以上に渡り集めてきた茶道具、神道・仏教美術、書画、陶磁器、漆工などの日本美術をはじめ、世界の古代美術のコレクションを展示するために開館した美術館です。

設計を担当したのは、パリ・ルーヴル美術館ガラスのピラミッドなどを手がけたI.M.ペイ。桜に包まれた遊歩道からトンネルと橋を経て美術館へと至るアプローチは、「桃源郷」がモチーフになっています。

環境を保護するため全体の約80%が地中に埋設され、山に溶け込むようにデザインされた美術館は、「自然の中に同化した建物のすがたが、非常に意識的にデザインした結果だということをわかってもらえると信じている」とペイが語るように、自然の中に佇んでいるような感覚を覚えます。

さらに、創立者 小山氏は”私たち自身をつくる「食」を暮らしの中で何よりも大切なもの”と考え、MIHO MUSEUMのレストラン、カフェで提供しているのは、農薬を使わない秀明自然農法の野菜や自家製酵母のパンなど。食材へのこだわりからも、美しいものを追求する精神がうかがえます。

MIHO MUSEUM
所在地:滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
開館時間:10:00~17:00(入館は16:00まで)
休館日:月曜(祝日の場合は各翌平日)
入館料:大人1,100円 / 高校・大学生 800円 / 小学・中学生 300円
TEL:0748-82-3411

#04 青森県立美術館

“青い木が集まって森になる”

青森県立美術館は、「地域と風土に密着した芸術を重視するとともに、豊かな感性を養い、未来の創造に資することのできるような美術資料の収集を行う」という理念のもと、2006年に開館しました。

隣接する「三内丸山縄文遺跡」から着想を得た、建築家 青木淳設計のユニークな建物と、菊地敦己 デザインの「青い木が集まって森になる」という成長を描く、「木」と青森の頭文字「A」をモチーフにしたシンボルマークが印象的な美術館は、県立美術館でありながら遠方からの来館者が多いのが特徴です。

収蔵するコレクションは、棟方志功、関野凖一郎、工藤甲人、寺山修司、成田亨、奈良美智など個性溢れる郷土作家のコレクションのほか、シャガール、マティス、レンブラント、ピカソといった海外作家の作品も収集しています。また、開館10周年の2016年には、奈良美智の新たな大型の立体作品「Miss Forest / 森の子」が誕生し、「あおもり犬」に続く注目作品となっています。

青森県立美術館
所在地:青森市安田字近野185
開館時間:10月〜5月 9:30 〜17:00(入館は16:30まで) / 6月〜9月 9:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:毎月第2、第4月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(平成31年度は12月27日から1月1日まで)
入館料:一般 510円 / 大学・高校生 300円 / 中学・小学生 100円
TEL:017-783-3000

#05 足立美術館

“名園と横山大観コレクション”

足立美術館は、日本画を蒐集して、美術品のコレクターとして知られていた足立全康により、1970年に創設されました。足立美術館のコレクションの基盤となるものは近代日本画ですが、その量・質ともに骨格をなすのは横山大観の作品です。

また、”日本庭園と日本画の調和”を美術館の基本方針としており、創設者の足立全康が「庭園もまた一幅の絵画である」という信念のもと、91歳で亡くなるまで心血を注いだという、美しい日本庭園は足立美術館の最大の見どころです。

アメリカの日本庭園専門誌が実施する日本庭園ランキングでは、初回の2003年から「16年連続日本一」に選ばれ、さらにフランスの旅行ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」では、最高評価の「三つ星」として掲載されるなど、海外からも注目される美術館のひとつとなっています。

足立美術館
所在地 :島根県安来市古川町320
開館時間:4月-9月:9:00-17:30 10月-3月:9:00-17:00
休館日:2019年11月4日・5日、2020年1月22日、4月8日
入館料:大人2,300円 / 大学生1,800円 / 高校生1,000円 / 小・中学生500円
TEL:0854-28-7111


ー 写真からもその魅力が溢れる個性的な美術館の数々。実際に足を運び、建築美や芸術の世界に身を置くことだけでストレスレスになれることは間違いないでしょう。美術館への旅をきっかけに心を解放してみてはいかがでしょうか。

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